『山小舎を造ろうヨ―少し人生を考え直したい人に』西丸 震哉 抜粋

1987年に書かれたこの本。いきなり冒頭からすごかった。

山小舎を造りたい人に

庶民の夢は一生のうちに家を一軒建てることだそうだが、一生かかってようやく家を建てて、ヤレヤレと安心して、その家をジックリ味わうひまもなくお迎えがきて連れていかれるなんて、そんな割のわるいつまらないことはない。
家が不動産なんかであるものか、火事や地震や空襲でアトカタもなくなる泡みたいなものだ。土地だって流され去ったり、海没したりする。
不変、不動のものなんか大宇宙の中にはもともとないものだ。


あらら、東日本大震災を予言しているともいえる。「海没」という言葉がこわいな。


P129

やりたいことを、やれるときにやっておかなければ、やり残しがどんどん増えてしまうわけで、やりたいことがすべてそのままやり残しで終わってしまうような人生があるなら、やりたいことがなにもない人生。

やりたいことがなにかを考えもしなかった人生と同じで、気にしなければ別に不幸でもないのだろうが、いちど意識したら、もう、やることをやらなければ不幸感がすぐうしろからとびついてくるぞ。


 

 

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